Vue.jsで脆弱性のあるパッケージを調査したい
ここでは、Vue.jsのプロジェクトで使用しているパケージの脆弱性を調べて、解消するまでを解説します。
目次
Vue.jsで脆弱性のあるパッケージの調査と対処方法
脆弱性のあるパッケージを確認する
yarn auditコマンドを実行して脆弱性のあるパッケージを確認します。
コマンドを実行すると以下のような脆弱性のあるパッケージの一覧が表示されます。
一覧が表示されたあと、最後にサマリーが表示されます。
今回は148件検出されました…
内訳は、Low(低):4件、Moderate(中):59件、High(高):72件、Critical(緊急):13件 でした。
$ yarn audit
yarn audit v1.22.5
┌───────────────┬──────────────────────────────────────────────────────────────┐
│ high │ Regular expression denial of service in glob-parent │
├───────────────┼──────────────────────────────────────────────────────────────┤
│ Package │ glob-parent │
├───────────────┼──────────────────────────────────────────────────────────────┤
│ Patched in │ >=5.1.2 │
├───────────────┼──────────────────────────────────────────────────────────────┤
│ Dependency of │ @vue/cli-service │
├───────────────┼──────────────────────────────────────────────────────────────┤
│ Path │ @vue/cli-service > copy-webpack-plugin > glob-parent │
├───────────────┼──────────────────────────────────────────────────────────────┤
│ More info │ https://www.npmjs.com/advisories/1067329 │
└───────────────┴──────────────────────────────────────────────────────────────┘
・・・(省略)
148 vulnerabilities found - Packages audited: 1213
Severity: 4 Low | 59 Moderate | 72 High | 13 Critical
Done in 2.02s.
検出されたパッケージを更新して脆弱性を解消する
yarn upgradeコマンドで検出されたパッケージを更新します。
# 検出されたパッケージすべてを更新する
# package.jsonで定義されたバージョンの範囲で更新されます(package.json自体は更新されません)
$ yarn upgrade
# 検出されたパッケージすべてを最新バージョンに更新する
# package.jsonの定義を無視して最新バージョンに更新します(package.json自体も更新されます)
# メジャーバージョンが変わったりするので注意が必要です
$ yarn upgrade --latest
# 個別にパッケージとバージョンを指定して更新する
# package.jsonの定義を無視して更新します(package.json自体も更新されます)
# e.g.) yarn upgrade nth-check@2.0.2
$ yarn upgrade [パッケージ名]@[バージョン]
# 個別に最新パッケージに更新する
# package.jsonの定義を無視して最新バージョンに更新します(package.json自体も更新されます)
$ yarn upgrade [パッケージ名] --latest
漏れがないか確認する
パッケージを更新し終わったら、再びyarn auditコマンドを実行して対応漏れがないかを確認します。
$ yarn audit
0 vulnerabilities found - Packages audited: 871
脆弱性がゼロになりました!
yarn upgradeしてもyarn auditで検出される場合
脆弱性のあるパッケージの依存関係が依存ツリーの深い部分にある場合、yarn upgradeではバージョンを上げることができないケースがあります。
その場合は、package.jsonに「resolutions」フィールドを指定することでツリーの深い部分にあるパッケージバージョンを固定することができます。
"dependencies": {
・・・
},
"resolutions": {
"nth-check": "^2.0.1",
"glob-parent": "^5.1.2"
}
package.jsonを保存したらyarn installを実行します。
その後、再びyarn auditでチェックします。
ここで何も検出されなければ完了となります。
お疲れ様でした!
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よく使うお役立ちコマンド
パッケージの確認時によく使うその他のコマンドを紹介します。
yarn info
パッケージのバージョンを確認する
$ yarn info [パッケージ名] versions
e.g.) yarn info nth-check versions
yarn info v1.22.5
[
'1.0.0',
'1.0.1',
'1.0.2',
'2.0.0',
'2.0.1',
'2.1.0',
'2.1.1'
]
yarn list
インストール済みパッケージのバージョン一覧を表示(1階層まで)
$ yarn list --depth=0
yarn list v1.22.5
├─ @achrinza/node-ipc@9.2.2
├─ @ampproject/remapping@2.2.0
├─ @babel/code-frame@7.16.7
├─ @babel/compat-data@7.17.10
├─ @babel/core@7.18.2
・・・(省略)
yarn outdated
現在インストール済みパッケージの新しいバージョンが存在するか調べる。
Major・Minor・Patchによって色分けされて表示されます。
$ yarn outdated
yarn outdated v1.22.5
info Color legend :
"<red>" : Major Update backward-incompatible updates
"<yellow>" : Minor Update backward-compatible features
"<green>" : Patch Update backward-compatible bug fixes
Package Current Wanted Latest Package Type URL
@vue/cli-plugin-babel 4.3.1 4.3.1 5.0.4 devDependencies https://github.com/vuejs/vue-cli/tree/dev/packages/@vue/cli-plugin-babel#readme
@vue/cli-plugin-eslint 4.3.1 4.3.1 5.0.4 devDependencies https://github.com/vuejs/vue-cli/tree/dev/packages/@vue/cli-plugin-eslint#readme
@vue/cli-service 4.3.1 4.3.1 5.0.4 devDependencies https://cli.vuejs.org/
・・・(省略)